目上切開で起こりうる失敗例と原因・術前と術後の対策を解説！

目上切開で失敗しないか、失敗したらどうしたらいいのか、不安に感じている方も多いでしょう。

理想の目元を手に入れるための手術であるにもかかわらず、その結果に後悔する声も少なくありません。

本記事では、目上切開で具体的にどのような失敗例があるのか、そしてなぜ失敗が起こってしまうのかを解説します。

さらに、目上切開の失敗を防ぐための対策や、万が一失敗してしまった場合の修正手術の注意点についても詳しく解説していきます。

この記事の執筆者

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目上切開で起こりやすい失敗例

ここでは、実際に目上切開でどのような失敗例が報告されているのか、また、それに伴うリスクにはどのようなものがあるのかを具体的に解説します。

不自然に見える

目上切開は、目頭側の蒙古襞（もうこひだ）上部を切開する施術です。

蒙古襞の処理が過剰であったり、切開のデザインが不適切であったりすると、目頭が尖りすぎたり、逆に丸みを帯びすぎたりして、顔全体のバランスを崩してしまい、不自然に見えることがあります。

傷跡が目立つ・瘢痕が残る・色素沈着が起きる

手術である以上、切開を伴う目上切開では、傷跡が全く残らないということはありません。

しかし、傷跡が目立ってしまうことは、失敗例の一つとして挙げられるでしょう。

特に、皮膚の薄い目元では、切開線の位置や縫合の丁寧さが仕上がりに大きく影響します。

切開線が不適切な位置にあったり、縫合が粗かったりすると、傷跡が残りやすくなります。

傷が治癒する過程で、皮膚が硬く盛り上がった「瘢痕」が形成されることがありますが、特に目頭周辺は皮膚が薄くデリケートなため、瘢痕が目立ちやすいです。

左右の目の開き方や形に差が生じる（左右差）

人間の顔は元々左右対称ではありませんが、目上切開によってその左右差が顕著になってしまう可能性もあります。

片方の目がもう一方の目よりも大きく開いて見えたり、まぶたの上がり具合が異なったりするケースです。

また、デザインのズレや、術中のわずかな調整の誤差が原因で、目頭や目尻の形、二重のラインなどが左右で異なって見えるケースもあります。

それから、術後の腫れが左右で異なると、一時的に左右差が生じることがありますが、腫れが引いても左右差が残る場合は問題です。

ドライアイの悪化や涙腺が露出してしまう

目上切開は、目の開きを大きくする手術であるため、施術後にドライアイが悪化したり、新たにドライアイを発症したりするリスクがあります。

また、切開によって目頭の形状が大きく変化した場合、涙腺や涙小管の一部が露出し、見た目の不自然さに加え、涙に影響が出る可能性があるため、注意が必要です。

瞼が閉じにくくなる・視界に影響が出る

目の開きを大きくしすぎることで、まぶたが完全に閉じきらなくなる「兎眼（とがん）」の状態に陥るリスクもゼロではありません。

特に就寝中にまぶたが閉じきらないと、目が乾燥しやすくなり、角膜を傷つける原因にもなりかねません。

また、切開や組織の調整によってまぶたの動きに影響が出ると、視界がぼやけたり、物が二重に見えたりするなど、日常生活に支障をきたす可能性もあります。

術後の腫れや内出血が長引く・感染症が起こる

手術一般に言えることですが、目上切開でも術後に腫れや内出血が生じます。

通常は数日から数週間で落ち着きますが、個人差や体質によっては、長引くことがあります。

特に目元はデリケートな部位であるため、わずかな内出血でも目立ちやすく、ダウンタイムが延びることは患者様にとって大きな負担となり得るでしょう。

さらに、稀ですが、手術部位からの細菌感染のリスクもあります。

目上切開の失敗を引き起こす主な原因

目上切開の失敗は、単一の原因で引き起こされるとは限りません。

多くの場合、医師の技術、事前のカウンセリング、そして患者様自身の体質や術後のケアなど、複数の要因が複雑に絡み合って生じます。

目元の骨格や皮膚の特性を考慮しないデザインミス

目上切開は、個々人の顔立ちや目の構造に合わせてデザインすることが重要です。

医師が目元の骨格、皮膚の厚み、筋肉の動き、脂肪の量などを十分に評価せず、テンプレート的なデザインを適用してしまうと、不自然な目元になりかねません。

例えば、元々つり目ではない方に過度な目上切開を行ったり、皮膚のたるみが少ないのに広範囲を切開したりするようなデザインミスは、不自然な仕上がりや傷跡が目立つ原因となります。

経験が浅いことによるトラブルへの対応能力の欠如

どれだけ経験豊富な医師であっても、手術には予期せぬトラブルが起こる可能性があります。

しかし、経験の浅い医師の場合、そうしたトラブルが発生した際の適切な判断力や迅速な対応能力が不足していることがあります。

例えば、術中に出血が止まらない、神経を傷つけてしまう、あるいは術後に感染症や血腫が発生した際に、的確な処置ができなかったり、適切なアドバイスができなかったりすることが挙げられるでしょう。

患者様の理想とする目元や期待値の共有が不十分

目上切開の成功には、医師と患者様の間で「理想の目元」に対する共通認識を持つことが不可欠です。

カウンセリングが不十分であったり、医師が患者様の漠然とした要望を深掘りせずに手術を進めたりすると、仕上がりが患者様のイメージと異なってしまう可能性が高まります。

例えば、「自然な変化」を希望しているのに派手な目元になったり、「目を大きくしたい」という希望に対し、単に縦幅を広げるだけでなく横幅とのバランスを考慮しないデザインになったりするケースがこれに当たります。

個人の体質や皮膚の状態

目上切開の仕上がりは、医師の技術だけでなく、患者様自身の体質にも大きく左右されます。

例えば、ケロイド体質や肥厚性瘢痕ができやすい体質の方は、傷跡が目立ちやすくなるリスクが高いです。

これらの体質的な要因は、手術前に医師に正確に伝え、それに応じた手術や術後ケアの計画を立てることが重要です。

術後の指示の不遵守

目上切開は、手術後の適切なケアが仕上がりに大きく影響します。

医師から指示される患部の冷却、処方された内服薬の服用、運動や飲酒の制限、入浴の仕方、喫煙の禁止などは、腫れや内出血の軽減、感染症の予防、傷跡の治癒を促進するために重要です。

これらの指示を患者様が遵守しなかった場合、回復が遅れたり、合併症のリスクが高まったり、最終的な仕上がりが悪化したりする可能性があります。

目上切開の失敗を防ぐための対策

目上切開の失敗は、適切な対策を講じることで、リスクを減らすことが可能です。

形成外科専門医の資格や実績の確認

目元のようなデリケートな部位の手術を検討する際は、日本専門医機構認定の形成外科専門医資格を持つ医師を選ぶことが一つの目安となります。

形成外科専門医は、解剖学的な知識が深く、傷跡をきれいに治す技術に長けているため、より自然な仕上がりが期待できます。

目上切開の症例写真や口コミのチェック

クリニックや医師のウェブサイトに掲載されている症例写真は、その医師の美的センスや技術力を判断する上で参考になります。

特に、目上切開の症例写真が豊富に掲載されており、自然な仕上がりになっているかを確認しましょう。

また、様々な角度からの写真や、時間の経過に伴う変化を示す写真があると、より信頼性が高いです。

口コミサイトやSNSなども参考にしつつ、良い評判だけでなくネガティブな意見も見て、情報収集を行うことが重要です。

アフターケア体制や緊急時の対応に関する情報の確認

手術は、施術が終了したら終わりではありません。

術後のダウンタイム中に生じる可能性のある腫れ、内出血、痛みなどに対して、適切なアフターケアが提供される体制が整っているかを確認することは重要です。

具体的には、術後の定期検診の有無、困ったことがあった際の連絡体制、薬の処方、もしもの場合の修正手術に関する保証制度などを事前に確認しましょう。

理想の目元を具体的に伝え医師との認識を一致させる

カウンセリングは、医師と患者様の認識のズレをなくすための最も重要なプロセスです。

ご自身の理想とする目元について、具体的な言葉で伝えたり、雑誌の切り抜きや芸能人の写真などを用いて視覚的に伝えたりすることが効果的です。

医師がその希望をどのように捉え、どのような提案をしてくれるのかをじっくりと聞き、お互いの認識が一致しているかを確認することが重要です。

仕上がりを具体的にイメージする

多くのクリニックでは、術後の仕上がりを予測するためのシミュレーションツールを導入しています。

複数のパターンを試してもらい、どのデザインがご自身の顔に最も似合うのか、また、どのような変化が現実的に期待できるのかを医師と相談しながら決定します。

ただし、シミュレーションはあくまで目安であり、完全に同じ結果になるとは限らないという点も理解した上で、納得がいくまで話し合いを重ねることが大切です。

リスク・合併症・ダウンタイムについて納得がいくまで質問する

手術には必ずリスクや合併症が伴います。

ドライアイの悪化、左右差、感染症、傷跡の残り方、そしてダウンタイムの期間や症状など、不安に思うことは全て医師に質問し、納得のいくまで説明を求めましょう。

また、説明を受けた内容をメモにとり、自宅で再確認することも有効です。

メリットだけでなく、デメリットやリスクについても包み隠さず説明してくれる医師は、信頼できる医師の証と言えるでしょう。

指示された事項を遵守する

手術が決定したら、術後のダウンタイムを見越したスケジュール調整を行いましょう。

仕事や学校、重要なイベントなどの予定を考慮し、十分な休養期間を確保することが大切です。

術後の回復を早め、より良い結果を得るために非常に大切な要素です。

目上切開の修正手術が必要なケースやタイミング

万が一、目上切開の施術結果に不満が残ったり、何らかのトラブルが発生してしまったりした場合でも、修正手術によって状況を改善できる可能性があります。

修正が必要なケース：不自然な傷跡や左右差・機能的な問題が生じた場合

修正手術が必要となる主なケースは、以下の通りです。

目立つ位置に傷跡が残ってしまった、ケロイド状になった、色素沈着が起きたなど、傷跡が審美的に問題となる場合です。

左右差は、目の開き方、形、二重のラインなどに明らかな左右差が生じ、不自然に見える場合が挙げられます。

また、ドライアイの悪化、まぶたが閉じにくい（兎眼）、視界に影響が出るといった、日常生活に支障をきたすような症状が発生した場合も修正が必要でしょう。

タイミング：術後半年～1年程度

目上切開で修正手術を検討する上で最も重要なのが、適切なタイミングです。

通常、最初の目上切開術後、腫れや内出血が完全に引き、組織が安定するまでには少なくとも半年から1年程度の期間を要します。

この期間が経過する前に修正手術を行うと、組織が不安定なため、かえって状態を悪化させたり、新たな合併症を引き起こしたりするリスクが高まります。

目上切開の修正手術の注意点

ここでは、目上切開の修正手術を行う際の注意点について、解説していきます。

修正手術の経験が豊富な医師を選ぶ

修正手術は、最初の手術よりも難易度が高いとされています。

なぜなら、一度手を加えられた組織は癒着しており、解剖学的な構造が変化しているためです。

したがって、修正手術を検討する際は、最初の執刀医にこだわらず、修正手術の経験が豊富で、その分野に精通した知識と技術を持つ医師を選ぶことが極めて重要です。

修正手術における新たなリスクや限界を理解する

修正手術は、最初の手術のリスクに加えて、さらに新たなリスクを伴う可能性があります。

例えば、皮膚の余裕が少なくなることで傷跡がつきやすくなったり、神経を損傷するリスクが高まったりすることが挙げられます。

また、一度損なわれた組織を完全に元の状態に戻すことは困難な場合が多く、修正手術にも限界があることを理解しておく必要があります。

医師との信頼関係を見直す

修正手術を受ける前には、最初の時以上に丁寧なカウンセリングを受けることが重要です。

過去の失敗例を共有し、今回の修正手術で具体的に何を改善したいのか、どのような目元を目指しているのかを詳細に伝えましょう。

医師も、前回の失敗の原因を分析し、今回の手術でどのようなアプローチを取るのか、そのメリット・デメリットを丁寧に説明する必要があります。

L’amour clinic Tokyoの目上切開の症例

ここでは、当院が行った目上切開の症例を紹介していきます。

【まとめ】目上切開の失敗例と対策

本記事では、目上切開の具体的な失敗例やその原因、そして失敗を避けるための対策や修正手術について、解説しました。

失敗を未然に防ぐためには、まず目上切開とは何か、どのようなリスクがあるのかを深く理解することが重要です。

そして、最も重要なのは、信頼できる経験豊富な医師を選び、納得のいくまでカウンセリングを重ねることでしょう。

万が一、期待通りの結果が得られなかった場合でも、適切な修正手術の選択肢があることを知っておくことが大切です。

焦らず慎重に情報収集を行い、医師と密に連携することで、後悔のない選択をし、理想の目元に近づくことができるはずです。